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昨今の音楽ストリーミングについて思うこと

2015·12·23


音楽が大量消費の時代

今宵の月はどうでしょう。こんばんは、@CreatorQsFです。
夜にはサカナクションがよく似合う。

今日は音楽について、少しばかりおつきあいください。


Apple Music、ご存知ですか?使ってますか?
自分は実は、GPMの月額課金すら使ったことがなくて、もったいないなと思いつつも、こういう月額課金ってひとつひとつの音楽を大事にできない気がして未だに試すことすらできていません。

あまりこれを読んでくださるような人に言ったことはないですが、私はDJとドラムを少しばかりかじっている人間です。またDTMで音楽を作りますし、ピアノも弾きます。
上手ではないし、公開しようと思えるような作品もできないので、たぶんそんなものができるのはずっと先のことでしょうから、聞き流してもらって構いません。
とはいえ、音楽産業の隅の隅にいるのはいるのです。そんな自分から見て、音楽が大量消費になるというのは、どうしても納得のいかないことです。

このストリーミングの時代に、CDをわざわざ店舗かAmazonで買ってくるんです。アーティストがそれを望んでいるから。サカナクションの山口さんはかつてSchool Of Lockで大体このようなことを言っていました。
「YouTubeで聞くんじゃなくて、CDを買ってほしい。イヤホンは両耳につけてほしい。」
それ以来、サカナクションの音楽は必ずCDで買います。どうしても早く聴きたくて(お金がない時)iTunesで買ってしまう時はありますが、そのあと必ずCDで買っています。

他のバンドも自然とCDで買うことが多いです。もちろんCDを買うことが良いことではないんですが、でも気分的に、CDで買って、CDで音楽をそのまま、そのバンドが組んだ順に聞き流して、ああ、こういう想いで作ったのかなと、あれこれ思惑を巡らすのも楽しいものです。また、それが一番、そのバンドの曲に対して敬意を払いながら聴けているのかなと私なりに自己満足で考えています。

CDというのはおもしろいもので、そのジャケットといい、歌詞カードといい、またBUMP OF CHICKENのorbital periodような、ブックレットも楽しいですよね。そういうものからも、アーティストを感じることはできると思います。

だから、その順に聞くことをしなくてもいい、いくらでも消費できてしまう、月額課金制ストリーミング配信にはどうも納得がいかないのです。じゃあそう使えばいいじゃないと言われるかもしれませんが、その曲が課金を辞めた後に自分の手元に一曲も残らないというのも、とても悲しいものがあります。
きっとそう思わない人は、ソシャゲをやって課金して、その後サービス終了して、ああよかったなと思える人なのでしょう。残念ながら僕は、やったことがないのでわかりませんが…、たぶん、その虚無感に耐えられないと思います。耐えられないからなんだよって思われるでしょうが…。
つまり、私にとってストリーミング配信の音楽サービスというのは、ただ単に、新たな音楽との出会いでしかないのです。それなら今では、それこそYouTubeだろうがBeats1だろうが、なんでもありますから、そこにわざわざ980円払う価値があるかと言われると甚だ疑問なのです。

また、そんなに大量に聞いてどうするというのもあります。今持っている曲の中にはあまり聴かない曲もあります。それを聞くために、アーティストの新たな発見をするために、全曲シャッフルというのは結構好きです。そのためだけにiPod shuffleを買おうと思っていた時期さえありました。今では容量の関係で断念しましたが…。

だから、特に聞き流せてしまう、それに付随してくるラジオというものは、私は絶対に使わないと思っていました…(○´―`)ゞ。o ○


困ったことが起きました。Beats1が非常に良いのです。BGMとしても。
こうなってくると、今話題のスターウォーズ。これ見てきましたよ。7。とてもいいですねぇ。
実はこれのサントラのラジオがApple Musicには付属してくるんです。これは聴きたい。

となり、断固として受け入れてこなかったストリーミングサービスに、少し心が揺れています。
でも上で挙げたような、そういうデメリット、つまりアーティストも曲も大事に聞けないという。そういうものは一つも克服していないのです。

そりゃあ、アーティストが何日もかけて(場合によっては何ヶ月/何年)作ってきた音楽を聞き流して大量消費するのは、楽だし楽しいと思います。でも作る立場に立った時、それってどうなんだろうという。きっかけを与えてくれるのは嬉しいと思いますが、空しくそれが通り過ぎられた時、ただのBGMの一曲として自分たちの作品が通り過ぎられた時、一体自分だったらどういう気分になるんだろうと。

これは橋でも、駅でもなんでも言えると思います。私たちが普段何気なく使っているものは全てデザインされて、誰かの作品なわけなのです。それを何も思わず通り過ぎることって、一体どうなんだろうと。
ばっかじゃないのと言われそうですね。こういう大量生産大量消費の時代に作り手も何も思っていないと。

でも、音楽って、最初からそうじゃないと思うんです。少なくとも。そういう大量消費向けに作る人もいますが、それだけじゃないはず。その曲に人生かけた人だっているはずなんです。
だから、聞く側も、もっと知りたいと思わなきゃ。その人のその曲にかけた思い。一体その曲をどういうときに思いついて、どこでつまり、どこで抜けて、今自分の手元にいるのか。
自分で書いててバカじゃないかと思います。聴きたいんだったら聞く、使いたいんだったら使う。こんな記事書いてないでそうすりゃいいじゃないと自分でも思います。

でも、僕は音楽を大量消費の生産物にしたくないんです。音楽は作品なんです。これを大量消費にしてほしくないんです。

でも人っていうのは、面白いです。僕もこんなことを言いながら流されていくタイプです。あと1年後にはApple Musicいいなぁとか言ってるんでしょうか。悲しいなぁ。

Beats1はとにかくいい。これは登録してなくても使えてるんで、新たな音楽との出会いに使わせていただいてます。きっとAppleはこういうことを防ぎたくて、Connectを作ったんでしょう。しかし残念ながらあれは失敗に終わる予感がしています。

なにか…いい方法ないですか。アーティストと曲をもっと大切にできる方法。僕は僕にできることなら、どんなお手伝いでもします。


おわり